開催レポート 福岡映画部 活動報告 & CINEMA FOOD忘年会

今年も映画を通じてたくさんのご縁をいただくことができました。皆さま、本当にありがとうございました!遅ればせながらも下半期のイベントレポートを連続公開いたします。

今年最後のレポートとなる第3弾は……シネマフードと共に今年1年を振り返ったこちらのイベント!

The companyキャナルシティ博多前店をお借りして、シネマフードと活動報告、新年から始まる新シリーズの紹介を行なった「 福岡映画部 活動報告&CINEMA FOOD 忘年会 」です。

この記事では、イベント当日の様子とSNS告知でご紹介したシネマフードをまとめてレポートしていきます。

小学生カメラマン はる君の手腕でいつもより5割増しで陽気な写真に仕上がっております!ご参加いただいた方はもちろん、ご来場が叶わなかった方も、どうぞお楽しみください!

イベントについての詳細はこちら 
活動報告&CINEMA FOOD 忘年会

CINEMA FOODがずらり

シネマフードで振り返る1年間の映画の話題。会場には今年話題になった5本の映画のポスターアートと作品解説、そしてシネマフードがずらりと並びました。

まずは福岡映画部 石渡から作品解説とシネマフードのご紹介。

そして、上野からは会場に展示した映画ポスターイラストについて解説を行いました

活動報告

会場が温まったところでシネマフードを楽しみながら、石渡から2年間の活動報告を。

これまでのレポートでお届けした通り、今年は様々な企業さまとの連携による映画イベントの企画・プロデュースの機会に恵まれました。その取り組みを振り返りながら、映画部のこれからの活動についてご紹介しました。

シリーズ「 映画館の未来を考える 」を紹介

後半には、うめちゃん先生こと梅崎から新シリーズ「 映画館の未来を考える 」についての解説プレゼンを。

新年に始まるシリーズの内容をもくじ程度に紹介……という予定で始まった解説でしたが、うめちゃん先生の熱も入り、予定より濃厚なプレゼンテーションをお届けすることができました。

会場の様子

そのほかにも日本全国の映画コミュニティについての簡単なレポートや、韓国映画シーンについてなど、様々な映画のお話をお届けしました。

初めましての皆さまも、それぞれ映画談義に花が咲いたご様子。お酒やシネマフードを楽しみながら年末のひと時を過ごしていただきました。

真剣に聞き入っていただく姿も。

楽しんでいただいていますね。

会場には映画関連書籍や映画パンフレットの展示も行いました。

映画部のみんなも楽しそうです。

CINEMA FOOD

ここからはSNSに投稿したシネマフードのご紹介を当日展示したイラストと共にご紹介していきます。長文ですので、お時間のあるときにゆっくりとお楽しみください!

第一弾は「 配信系作品は映画と言えるのか? 」と世界の映画祭で論争を呼んだこの作品!

映画『 ROMA / ローマ 』から「 クレオのお気に入りトルタ 」by エルボラーチョ!

【 CINEMA FOOD 】
主人公クレオが家政婦仲間とランチに行ったタコス屋さんのシーンから、メキシコのファストフード「 トルタ 」をご紹介します!ソフトフランスパンのような、外側が少し固めの「ボリージョ」というパンに、肉や魚・野菜・チーズ・唐辛子のピクルスなどをたっぷり挟んだメキシコ風サンドイッチ。

手前に見えているサンドイッチがトルタ!

『 ROMA / ローマ 』にはクレオを雇う中産階級の家族が日常的に食べている西洋風の食文化や、旅行に行った家族がクレオとともに食べる魚料理など様々な食べ物が登場しますが、様々なシーンの中でクレオが最もリラックスしているのはこのシーンではないでしょうか。気心知れた友人とのオフタイムにローカルフードを食べながらミシュテカ語(メキシコ先住民の言語)でおしゃべりを楽しむ姿が印象的なシーンです。

【 提供飲食店 】
メキシコ料理レストラン エルボラーチョ大名店
” メキシコ人の心とも言うべきメキシコ料理を、「 日本人全員に、本物のメキシコ料理を食べさせてやれ 」と託されはや十余年。エルボラーチョをきっかけに、ひとりでも多くの人がメキシコやメキシコ料理に興味を持って、愛してくれますように。”( ホームページより )というスピリッツの元、「 日本でいちばん メキシコに近い レストラン 」をコンセプトに国内外で複数店舗を展開する福岡発のメキシコレストランです。

実は本企画のお願いに行った際、てっきりタコスだと思い込んでいたところを「 これはトルタですよ 」と教えてくれたのもエルボラーチョの皆さん。福岡でメキシコ料理といえばエルボラーチョ!と言っても過言ではないくらい、料理が美味しいことはもちろん、メキシコ愛感じることができるお店!「 トルタ 」を気に入った方は是非お店にも足を運んでみてくださいね。

メキシコ料理レストラン「エルボラーチョ」

メキシコ人の心とも言うべきメキシコ料理を、 「日本人全員に、本物のメキシコ料理を食べさせてやれ」と託されはや十余年。 エルボラーチョをきっかけに、ひとりでも多くの人が メキシコやメキシコ料理に興味を持って、愛してくれますように。 メキシコ料理へのこだわり Hola,amigos! メキシコ仕込みの陽気なスタッフがおもてなしします。 キッチンスタッフ:岸川 ホールスタッフ:今村 キッチンスタッフ:平野 ホールスタッフ:松原 とにかく陽気で気のいい仲間がいっぱい! 自然と笑顔がみんなに移っていく… そんなお店です。 メキシコでは、大人が楽しそうに働いてるから 子供も「大人になりたい」って言っている。 そんな会社にしていきたいと考えています。 もし迷ってるならとりあえず飛び込んでみて。僕たちと一緒に笑って仕事しようよ! エルボラーチョ オンラインショップ

【 『 ROMA / ローマ 』 作品解説 】
1970年代初頭、メキシコシティで暮らす中流階級の家族が体験した激動の1年を描いたドラマ。自分を育ててくれた女性たちへの想いをこめた監督のラブレターともいうべき作品。

【 あらすじ 】
医者の夫アントニオと妻ソフィア、彼らの4人の子どもたちと祖母が暮らす中産階級の家で家政婦として働く若い女性クレオは、子どもたちの世話や家事に追われる日々を送っていた。そんな中、クレオは同僚の恋人の従兄弟である青年フェルミンと恋に落ちる。一方、アントニオは長期の海外出張へ行くことになり……。

ROMA | Netflix Official Site

An indigenous domestic worker’s journey inspires this intimate yet universal portrait of family, memory and love. From Oscar winner Alfonso Cuarón. Watch trailers & learn more.

【 賞レース 】
『 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 』『 ゼロ・グラビティ 』などで知られるアルフォンソ・キュアロン監督が、Netflix製作で臨んだ本作。第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門では最高賞にあたる金獅子賞を受賞。そして、第91回アカデミー賞では動画配信サービス製作作品で初めて作品賞&外国語映画賞ダブルノミネートされたことが話題となった。今年最多の全10部門ノミネートのうち、作品賞こそ逃したものの、監督賞、外国語映画賞、撮影賞の3冠に輝いた。

【 話題のポイント 】
映画製作と映画興行( = 映画館 )において様々な意見が飛び交う配信系サービスのアレコレ。Netflixだけでなく、Amazon PrimeにDisney+など、多くのサービスが配信だけでなく製作、そして興行まで可能性を広げています。昨年カンヌ国際映画祭が配信系作品に事実上のNOを突きつけたことや、今年『 ROMA/ローマ 』が旋風を巻き起こしたことで、この数年語られてきた「 (基本的には)劇場公開ではなく配信サービスに向けて作られた作品は映画と言えるのか? 」という議論がより熱を帯びた一年だったのではないでしょうか。皆さんは配信系作品の映画祭ノミネーションについて、どう思いますか?

おすすめ参考記事
https://www.cinra.net/column/201803-netflix
https://www.cinemacafe.net/article/2019/02/25/60448.html

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そして第2弾は、人種問題の語り口からオスカー受賞が波紋を呼ぶも、日本ではヒットを記録したこの作品。

映画『 グリーンブック 』から「 ケンタッキー州で食べたケンタッキーフライドチキン 」by ケンタッキーフライドチキン

【 CINEMA FOOD 】
本作を観れば必ず食べたくなる。今年のシネマフードを代表する一品です。「 ハーブとスパイスの秘密のブレンド 」で味付けされた鶏肉をカラッと揚げた、みんな大好きKFC。しかし、日本人にも馴染みの深い「 フライドチキン 」はアフリカ系アメリカ人にとっては黒人奴隷の歴史を避けて語ることはできない「 ソウルフード 」として深い歴史を持つ食べ物なのです。

アメリカ南部で黒人が奴隷とされていた頃、彼らは白人農場主がナイフとフォークで食べることが出来ないために捨てた、鶏の手羽先や足の先っぽ・首の部分をディープ・フライ( 20〜40分長時間揚げる調理法 )にして食べていました。長時間揚げることで腹持ちも良くなり手間もかからない。何より、捨てるはずの骨まで柔らかくなって美味しく食べられる。ももや胸肉は白人農場主が食べ、手に入らないため、彼らが捨てる部位を黒人奴隷たちが料理したのがフライドチキンのルーツだったのです。

その後、料理を担当していた黒人奴隷の手で胸肉やもも肉も他の部位と同じように調理され、農場主のテーブルに並んだことにより、白人の間にもその美味しさが広まっていきます。そうして、ケンタッキー州を含む南部の名物料理「 フライドチキン 」が根付いていった、というわけです。

美味しそうにフライドチキンにかぶりつく白人運転手の主人公トニーが、雇い主の黒人ピアニスト・シャーリーに「 黒人の好物は これ( フライドチキン )とコーンミール アブラ菜だろ? 」と” 悪意無く ”勧めるセリフは本作のテーマと主人公のキャラクターを語る象徴的な一言です。

【 提供飲食店 】
ケンタッキーフライドチキン
日本では「 カーネルおじさん 」で知られるケンタッキーフライドチキン=KFC。世界で初めてフランチャイズビジネスを創始したKFCコーポレーションのブランドです。

6歳で父を亡くし、母を手伝い兄弟たちの面倒を見ながら10歳で働き始めた「 カーネル・サンダース 」ことハーランド・デーヴィッド・サンダースは、苦労を重ね40歳となった1930年にガソリンスタンドの経営を始めます。その一角にあった物置を改造した6席のレストラン・コーナー「 サンダース・カフェ 」。この小さなカフェが、後の「 ケンタッキーフライドチキン 」へとつながっていくのです。

ケンタッキーフライドチキン

ケンタッキーフライドチキンの公式サイト。おトクなクーポン、新商品メニュー、キャンペーン情報が満載! お近くの店舗や宅配対応店舗も検索できます!


【 『 グリーンブック 』 作品解説 】
人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手の2人が旅を続けるなかで友情を深めていく姿を、実話をもとに描いたドラマ。

【 あらすじ 】
60年代のNY。一流ナイトクラブ・コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー。カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。

【公式】『グリーンブック』3.1(金)公開/本予告

アカデミー賞最有力! ゴールデン・グローブ賞、作品賞を含む最多3部門受賞! このおじさん二人の物語が、まさかの本年度賞レース席巻!!! 差別が残る時代に、正反対の二人が挑む南部へのコンサートツアー。笑いと涙で観るもの全てを幸せに包む感動の実話に、世界喝采!! 監督:ピーター・ファレリー『メリーに首ったけ』』 出演:ヴィゴ・モーテンセン『はじまりへの旅』『イースタン・プロミス』※アカデミー賞ノミネート マハーシャラ・アリ『ムーンライト』※アカデミー賞受賞 リンダ・カーデリーニ『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』 提供:ギャガ、カルチュア・パブリッシャーズ 配給:ギャガ c 2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved. gaga.ne.jp/greenbook 3月1日(金)TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー

【 賞レース 】
『 メリーに首ったけ 』など、いわゆるエンタメコメディ映画を長年手がけてきたピーター・ファレリー監督が初めて挑んだ人間ドラマ。アカデミー賞作品賞他5部門ノミネート3部門受賞をはじめ、ゴールデングローブ賞・トロント国際映画祭観客賞など、名だたる映画賞で計134ノミネート50部門受賞の栄誉に輝いた。

【 話題のポイント 】
オスカー最有力と言われながらも「 (基本的には)劇場公開ではなく配信サービスに向けて作られた作品は映画と言えるのか? 」論争を巻き起こした、Netflix作品『 ROMA/ローマ 』を破り、作品賞を受賞した本作。様々な賞レースで受賞が続き、話題になってはいたものの、米アカデミー作品賞を受賞したことで、その賛否両論が熱を帯びることとなりました。

ファレリー監督の「 笑い 」とオープンマインドな眼差しで人間のつながりを描いた本作は、否定派にとって「 人種問題をあまりにも単純に しかも白人側の視点で描いた 白人のための映画だ 」というものでした。賛否どちらの側から見ても、いかにも「 アカデミー賞らしい 」作品賞受賞だったことは事実。「 映画界のホワイトウォッシュ 」についてや、「 マハーシャラ・アリが演じたシャーリーのステレオタイプな『 黒人 』をはじめとするアイデンティティの揺らぎ 」についても語っていきたいところですが、さすがに長文。残りはイベント当日にでもお話ししてみようと思います。

おすすめ参考記事
https://realsound.jp/movie/2019/03/post-328137.htmlhttps://movie.walkerplus.com/news/article/181953/

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第3弾は、超豪華実力派女優が共演。最多9部門10ノミネートとなった米アカデミー賞では、最高にキュートな主演女優のスピーチが印象的だったこの作品。

映画『 女王陛下のお気に入り 』から「 女王陛下お気に入りのクラシックケーキ 」by ル・ブルトン

【 CINEMA FOOD 】
劇中に登場した数多くのフードから、女王陛下お気に入り、生クリームをたっぷり纏ったドレスのようなクラシックケーキをご紹介します!

「 パンがなければケーキを食べればいいじゃない? 」と言わんばかりに。出るわ出るわ、豪華贅沢英国菓子。スコーン、クッキー、マカロン、ケーキに、パイに、ゼリーに、メレンゲ、ショコラ。18世紀のイングランド。正直言って、戦時下であることすら、女王陛下はご興味が無いようです。

しかし、そんな陛下には、あまりに悲しい過去がありました。本作のモデルとなったイギリスのアン女王は、仲が良かった夫との間に、十数年間の間に合計17人の子供を身ごもります。しかし、その赤ちゃんは全員、流産、死産、または生後すぐに他界。さらに追い討ちをかけるように、苦しみを分かち合った最愛の夫まで亡くしてしまったのです。悲しみにくれたアン女王はブランデーに浸り、暴食に走ります。晩年には歩くことができないほどの肥満となり、劇中にも登場する通り、宮殿内の移動にも車椅子を使っていたといいます。

そんなアン女王が悲しみを癒すために愛した英国菓子の中から、エマ・ストーン演じる侍女アビゲイルと共に食べたクラシックケーキをシネマフードとしてご準備します。亡くなった17人の子供たちの命日に1匹ずつ増えていった17匹のウサギとともに、「 お誕生日おめでとう 」と言いながら地べたに座ってケーキを食べるアン女王。アン女王がアビゲイルに心を許す重要なシーンです。

【 提供飲食店 】
ル・ブルトン
本場フランスで修行した店主が作るガレットとクレープが有名な今泉の人気店。クラシカルな店内にはガレットだけでなく、繊細なケーキ、「 粉の旨味が、出る様に良く焼いた 」という焼き菓子、パンなどが所狭しと並んでいます。ランチから夜までお食事も可能。

今回のシネマフードでは、劇中でアン女王とアビゲイルが食べたケーキを特別に再現していただけることに!普段お店に並ぶことのない特注ケーキです。すでにお店のファン!というあなたも、まだ行ったことのないあなたも、ぜひこの機会をお見逃し無く!

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【 『 女王陛下のお気に入り 』 作品解説 】
「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」で注目を集めるギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、18世紀イングランドの王室を舞台に、女王と彼女に仕える2人の女性の入り乱れる愛憎を描いた人間ドラマ。

【 あらすじ 】
18世紀初頭、フランスとの戦争下にあるイングランド。女王アンの幼なじみレディ・サラは、病身で気まぐれな女王を動かし絶大な権力を握っていた。そんな中、没落した貴族の娘でサラの従妹にあたるアビゲイルが宮廷に現れ、サラの働きかけもあり、アン女王の侍女として仕えることになる。サラはアビゲイルを支配下に置くが、一方でアビゲイルは再び貴族の地位に返り咲く機会を狙っていた。戦争をめぐる政治的駆け引きが繰り広げられる中、女王のお気に入りになることでチャンスをつかもうとするアビゲイルだったが……。

『女王陛下のお気に入り』5.15デジタル配信/5.24ブルーレイ&DVDリリース

『女王陛下のお気に入り』5.15デジタル配信/5.24ブルーレイ&DVDリリース ご購入/レンタルはこちら http://www.foxmovies-jp.com/Joouheika/ #女王陛下のお気に入り 第91回アカデミー賞主演女優賞受賞! 豪華絢爛な王室に、愛と野望が渦巻く英国版”大奥” …

【 賞レース 】
2018年・第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で審査員グランプリを受賞し、女王アンを演じたオリビア・コールマンも女優賞を受賞。第91回アカデミー賞でも作品賞を含む9部門10ノミネートを受け、コールマンが主演女優賞を受賞している。

【 話題のポイント 】
これまでに紹介した2作品とは打って変わり、お堅いトピックはほとんどない本作。言ってしまえば、「 観て欲しい 」リコメンド精神と「 食べてみたい 」食いしん坊精神で取り上げた作品です。「 豪華! 」というワードを何十回でも使いたくなる本作ですが、なんと言っても特筆すべきは「 超豪華 」女優陣。主要キャスト3人全員がアカデミー賞主演・助演女優賞にそれぞれノミネートされるという大快挙。主演のオリヴィア・コールマンに至っては、御年72歳にして7回目のノミネートとなったグレン・クローズ( 「 天才作家の妻 40年目の真実 」)を今年もまた無冠の女王に抑えての受賞となりました。劇中では、わがままで知性とは縁遠いアン女王を演じたオリヴィアですが、熱戦となった受賞スピーチでは、ユーモアと思いやりにあふれたキュートなスピーチで目頭を熱くさせてくれました。

おすすめ参考記事https://eiga.com/movie/89555/special/https://www.elle.com/jp/culture/movie-tv/a26442522/cfea-2019-oscars-actress-in-reading-role-goes-to-190225/https://twitter.com/phootahh/status/1099893463863054339?s=20

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第4弾は、日本映画界21年ぶりの快挙を成し遂げたこの作品。

映画『 万引き家族 』から「 『 父ちゃんに教わったコロッケカレーうどん 」by 柳橋連合市場 手島商店

【 CINEMA FOOD 】
カンヌ国際映画祭パルムドール受賞に沸いた本作。「 家族 」を描いた小さな物語である本作は、飯テロ映画でもありました。数あるフードの中から、最も重要なメニュー、コロッケカレーうどんをご紹介。

と言っても、このフードについて説明が必要なことはほとんどありません。コロッケ買う→カップ麺作る→5分待つ→コロッケ浸す→食べる。それだけ。ズボラ飯とも言えるメニューですが、ご紹介したいのはこの食べ物が持つ、シネマフードとしての機能です。

ご興味ある方は是非読んでみていただきたい、コミュニケーション科学の視点から描かれたこの論文。映画の中の食を「 日常性と非日常性 」「 個人性と社会性 」の2軸で組み合わせ、「 命の食、快の食、共の食、宴の食 」という考え方で分類されています。

▶︎ 映画に描かれた『 料理 』と『 食事 』の4類型
https://repository.tku.ac.jp/…/…/11150/6514/1/komyu39-05.pdf

本作には、” ひとまず、「 身体機能 」を果たすため “となる食べ物がたくさん登場します。白菜ばかりのすき焼き、とうもろこし、そうめん。どれも日常的にお腹を満たすための食べ物ですが、「 誰かと一緒に食べること 」により、「 命の食 」から「 共の食 」に変わっているのではないでしょうか。また反対に、本作で一番の贅沢品であるはずのショートケーキの登場シーンでは、樹木希林が一人、膝に乗せたお皿をつついています。「 みんなで 」食べれば…つまり社会性を共有した中で食べれば「 宴の食 」を代表する食べ物であるはずのケーキは、ここでは五感充足機能である「 快の食 」にとどまっています。

映画が人の手で作られるものである限り、画面に映る全てのものは意味を持ちます。特に、是枝監督の作品において、フードは第二のキャストと言ってもよいのではないかと思います。いつも是枝組でフード演出を担当するのはフードスタイリストとして有名な飯島奈美さん。あの家を訪ねたシーンがどこか居心地悪く、また、おばあちゃんの印象だけが強烈に記憶されるのは、樹木希林の存在そのものが桁外れであることはもちろん、上記のような機能としてのフード演出によるところも大きいのではないかと思います。

長くなりましたが、今回お出しするメニュー、コロッケカレーうどんは劇中に2度登場します。90円のコロッケとカップ麺がお気に入りだった祥太と「 家族 」の暮らし。1回目のフード登場シーンと2回目の登場シーンでの祥太の心の変化。そして、そこで行われる会話に挟まる微妙な間。物語の繊細な糸をつなぐシネマフードを是非お楽しみください。

【 提供飲食店 】
柳橋連合市場 手島商店
https://www.heart-estate.info/blog/3405.html
( 同店について書かれた記事 )

1918年から続く博多の台所「 柳橋連合市場 」。100mほどのアーケードの中には新鮮な魚や肉、野菜・果物などが売られ、近隣の飲食店の料理人から近所に住む人、観光客まで幅広い層のお客さんで賑わっています。

そんな柳橋連合市場のmanu coffee側から入って右手斜め前。お菓子屋さんの並びにあるお肉屋さんが手島商店です。店主は山笠「 のぼせもん 」でもあるようで、お店には中洲流の飾りがちらり。ちなみに、コロッケは「 運が良ければ 」出会えるメニューとのこと。お店を訪ねる方はそのおつもりで。

【 『 万引き家族 』 作品解説 】
「三度目の殺人」「海街diary」の是枝裕和監督が、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつながりを描いたヒューマンドラマ。

【 あらすじ 】
東京の下町。高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになっていき、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。

【公式】『万引き家族』大ヒット上映中!/本予告(パルムドール受賞)

《第71回カンヌ国際映画祭 最高賞 パルムドール受賞!!》 日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか全6冠 『三度目の殺人』是枝裕和監督最新作! 家族を描き続けた名匠が、”家族を超えた絆”を描いた衝撃の感動作。 STORY …

【 賞レース 】
2018年・第71回カンヌ国際映画祭で、日本映画としては1997年の「うなぎ」以来21年ぶりとなる最高賞のパルムドールを受賞したほか、第91回アカデミー賞では日本映画では10年ぶりとなる外国語映画賞ノミネートを果たすなど、海外でも高い評価を獲得。第42回日本アカデミー賞では最優秀作品賞を含む8部門で最優秀賞を受賞した。

【 話題のポイント 】
え、これ去年の映画じゃ…?と思われた方、そうです。その通りです。去年の作品であるにも関わらず本作を取り上げた理由は、私たち映画部にとって本作は、今年、映画の活動に取り組むにあたり「 学びをくれた1本 」だったからです。今年映画部が時間をかけて取り組んだ「 暮らしの大学 」の中で「 家族 」というテーマを扱いました。家族とはなんだろうか…と考え話し合う中で、何度も共通言語としての役割を果たしてくれたのがこの映画でした。企画の現場で一番口に出した名前も、気づけば是枝監督のお名前だったような気がします。

そんな是枝監督は、今年10月に行われた第24回釜山国際映画祭でAsian Filmmaker of the yearを受賞。今回のイベントでは韓国の映画レポートなどのプログラムもあることから、シネマフードとしてご紹介する作品としてセレクトするこになりました。未見の方は是非この機会に。

おすすめ参考記事
https://screenonline.jp/_ct/17308462
https://eiga.com/news/20180520/3/
https://eiga.com/news/20190122/24/

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ラストメニューとなる第5弾の作品は、鑑賞後レビューで最も目にした言葉は「 ありがとう 」。絶対王者『 アバター 』を破り、全世界興行収入ランキングでは歴代1位を記録。10年以に渡るシリーズのフィナーレを迎えたこの作品。

映画『 アベンジャーズ / エンドゲーム 』から「 『 トニー・スタークに捧ぐチーズバーガー 」by バーガーキング

【 CINEMA FOOD 】
観ましたか?観ましたね?皆さん。シネマフード ご紹介にあたってはネタバレ不可避ですから、この先を読む方は心して。「 マーベルねぇ…… 」な、あなたも心して!
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行きますよ!号泣必至のあのシーン!
※ネタバレ要注意!※


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サノスの指パッチンにより世界の全人口の半分を失ったアベンジャーズ。しかし、タイムトラベル作戦によりインフィニティーストーンをかき集め、ハルクの指パッチンにより世界を取り戻……したのもつかの間。再び目の前にサノス軍が現れる。まじかよ……と途方にくれるキャプテン・アメリカだったが、ハルクの指パッチンで取り戻された大量のヒーロー達が大集合。キャップ史上最高にシビれる名台詞「 アベンジャーーーズ! アッセンブル( 小声←重要 ) 」と、共に始まる最後の戦い。

よくぞここまで……。今や覚えきれないほどに広がったマーベルヒーローの一人一人を描写し、激しい戦闘の中できっちり回収されていく伏線。その手際の良さにに思わず感嘆のため息。

攻防を繰り広げたのち、再びサノスの悪夢に襲われそうになったところに放たれる「 I am Ironman. ( ならば私はアイアンマンだ ) 」の決め台詞。これは2008年にMCU第1作目『 アイアンマン 』のラストシーンでのトニー・スターク自身のセリフでした。アイアンマンで始まりアイアンマンで終わる。

タイムストーンを守っていたドクター・ストレンジが予言した「 1400万605種類の未来のうち、たった一つ、アベンジャーズが勝利する道 」はトニー・スタークとの永遠の別れの道でした。かつて兵器を作り富を築いたプレイボーイな大富豪は、世界を救い愛する人の腕の中で旅立っていったのでした。

ファン大号泣必至のこのシーン、ココを書いてるだけでも泣けてきますが、既に緩みきっている涙腺の蛇口を完全に壊してしまうのが、トニーの葬儀で娘モーガンがハッピーに「 お腹すいた?何食べたい? 」と聞かれて答えるこのセリフ。

「 チーズバーガーが食べたい 」

これは、2008年に公開されたMCU1作目『 アイアンマン 』の中で、テロ組織に誘拐され閉じ込められていた地下牢から帰還したトニーが、ハッピーに言ったセリフです。その後、記者会見を開き「 私がアイアンマンだ 」と言うまでの間にもムシャムシャとチーズバーガーを頬張っています。その数2つ?3つ?いや、もっとかも。そんなトニーの過去をまだ知るはずのない娘のモーガンが「 チーズバーガーが食べたい 」と言ったこと。これがどれだけ感動的な救いか。トニーのDNAはしっかりと愛する娘へ引き継がれていたのです。号泣するファンの気持ちを代弁するかのように、ハッピーがなんとも言えない表情を浮かべます。ここ、本当に最っ高の演技。

こんな綺麗な「 オチ 」があるでしょうか。ストーリーの完成度だけのことではありません。10年以上の時を経て、著名キャストが大きく入れ替わることもなく、” 無事 “地球規模の大ヒットを迎える。今となっては、マーベルだから当たり前の事のように感じてしまいますが、アイアンマン演じたロバート・ダウニー・Jrは薬物依存に苦しんだ過去を持つことも周知の事実。『 アイアンマン 』は薬物依存を乗り越えた「 彼の波瀾万丈のキャリアがキャラクターに深みを与える 」として、ジョン・ファヴロー監督から大抜擢を受けるも、制作スタジオ側は当初、「 どんなことがあっても、( 薬物問題があった )彼を雇うことはない 」としていました。しかし、オーディションで見せた見事な役作りで他の役者たちを圧倒。トニー役を手に入れることとなったのでした。ちなみに、『 アイアンマン 』において「 チーズバーガーが食べたい 」と言ったことも、名台詞「 私がアイアンマンだ 」もロバート・ダウニー・Jrのアドリブだったとか。

10年以上もの間、スーパーヒーローとして私たちを楽しませてくれたトニー・スタークに3000回の愛と感謝を込めて。アベンジャーーーズ!アッセンブル!

【 提供飲食店 】
バーガーキング
トニー・スタークが『 アイアンマン 』の作中で実際に食べているのがバーガーキングのチーズバーガーです。トニーもお気に入りのバーガーキングの歴史は、1954年にスタートします。 アメリカのフロリダ州、マイアミのハンバーガーレストランとしてオープン。 おいしいものを早く、そしてお客様のお好み通りにハンバーガーをカスタマイズすることができるというアイデアが受け、 大人気となりました。

福岡のバーガーキングは博多駅とイオンモール香椎浜店の2店舗のみ。食べたことがない、という人も多いのではないでしょうか?この機会にぜひチャレンジしてみてくださいね!

https://www.burgerkingjapan.co.jp

【 『 アベンジャーズ / エンドゲーム 』 作品解説 】
アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといったマーベルコミックが生んだヒーローたちが同一の世界観で活躍する「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の中核となるシリーズで、各ヒーロー映画の登場人物たちが豪華共演するメガヒット作「アベンジャーズ」の第4作。「インフィニティ・ウォー」では姿を見せなかったホークアイ、アントマンといったヒーローも登場し、新たにキャプテン・マーベルも参戦。監督は前作に引き続き、アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が務めた。

【 あらすじ 】
前作「 アベンジャーズ インフィニティ・ウォー 」で、最強を超える敵“サノス”によって、アベンジャーズのメンバーを含む全宇宙の生命の半分が一瞬で滅ぼされてしまった…。残されたアイアンマンをはじめとするヒーローたちはもう一度集結し、サノスに立ち向かうため、そして世界を救うために最後にして史上最大の戦いに挑む──。

「アベンジャーズ/エンドゲーム」MovieNEX 予告編

これが、正義。 世界中が、ヒーローたちの”誇り”に涙した──。 9/4(水)MovieNEX、4K UHD MovieNEX発売 8/7(水)先行デジタル配信 https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html

【 賞レース 】
トニー・スターク役を演じたロバート・ダウニー・Jr.が、米国のラジオ番組「ザ・ハワード・スターン・ショー」の中で、ウォルト・ディズニー/マーベル・スタジオによるアカデミー賞に向けての取り組みを辞退していたことを明かしました。「 ( マーベル映画に )出ること自体がご褒美です。今がアカデミー賞にふさわしいタイミングなのか、僕がふさわしい男なのかは分かりません 」というロバート・ダウニー・Jr.。今後の賞レースでの展開に注目です。

【 話題のポイント 】
2012年に公開された『 アベンジャーズ 』から続くシリーズの第4作( MCUとしては22作目 )であり完結編となる本作。もはや作品の存在自体が話題の塊のようなものですが、突破不能と言われていた全世界興行収入ランキング歴代1位、27億8970万ドルの記録を持つ『 アバター 』を公開から3ヶ月で抜き去った。既に劇場公開が終了した地域では新たなフッテージを加えた特別版の上映を行なったことも後押しして、全世界興行収入は27億9020万ドルに到達。ついに歴代興収1位の座についたのでした。

おすすめ参考記事
https://eiga.com/news/20190723/6/
https://theriver.jp/rdj-eg-oscar-comment/
http://japan.mk.co.kr/view.php…

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以上、福岡映画部 活動報告 & CINEMA FOOD 忘年会でご紹介した5本の映画とシネマフード、そしてイベントレポートをお届けしました!

当日お越しいただいた皆さまありがとうございました!そして、最後まで読んでくださったあなたにもお礼を。お付き合いいただきありがとうございました!

来年もまた、楽しい映画の時間をお届けしたいと思います!


【 開催概要 】
日時|2019年12月7日(土)
会場|The Company キャナルシティ博多前店
主催|福岡映画部

イベントや福岡映画部の活動についてのお問い合わせはこちらから
fukuokaeigabu@gmail.com

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